2017年8月17日木曜日

「AIが同僚」を読んで、人間とAIの違いを考える

論文ぽい文章が読みにくかったというか、予備知識が無いと理解できない部分はありました。

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前半は、抽象的な表現が多かったのも、ちょっと理解するのに苦労しました。
形容詞が多いから具体的に言いたいことを理解するのに何回も読んでしまいました。
イノベーションとかシンギュラリティとか、そういう単語は分かるんだけどいまいちピンとこない。

後半の、各企業ごとの実績と成果や取り組みを読んで、AIが世の中でどういう風に使われてるのか理解できました。
AIは人の仕事を奪うことは誤解なんだよということを、本書では伝えたいという理由で書かれたとあとがきにあります。
その通りで、本文中でもAIが奪う仕事もあるけど、そうなることで人は新しい仕事を見つけることが出来る。
そして、本当に人が必要な仕事に、その分力を注ぐことが出来るので社会全体が良くなるんだよ、と言うことも理解できました。

本書をよく読んでみると、AIはビッグデータを解析してその中から最適な答えを見つけ出すのが得意と言う感じです。
だから、少ない情報でも判断したり、場の空気を読んで対応を決定する人間の知能とは異なると思いました。
あくまでも、AIは判断をするうえで、大量のデータありきで、それが無いと正確な判断が出来ないんだと思います。
そう言う点では、従来のコンピュータとあまり変わらないという気もします。
ただ、昔にそれが出来なかったのは、大容量の記憶装置も高性能のCPUも無かったからで、現代だから実現出来て来たのだと思います。
そう言う意味では、今後もコンピュータの性能は良くなっていくだろうから、AIを限りなく本当の知能に近い状態に今後持っていくことは可能ですね。
無限にあるパターンの表情データをたくさん読み込ませれば、かなりの精度で笑顔とか怒った顔を判別できるようになるのでしょう。
でも、それは中のプログラムが大量のデータを処理しているだけなのであって、AIがその笑顔の本当の意味は分からないし、どうして怒った顔をしてるのかはきっと分からない。
感情とかそういうものは、データ化出来ないからだと思いました。
だけど、大量のデータとの照合で笑顔が何なのか分かるし、怒った顔も分かる。
AIには、表情の意味なんて分からないし、そこが人間との大きな差だと思います。
だから、AIがいくら発展しても人間は何らかの仕事があるはずだと思いました。
それは、本書でも書かれている東ロボくんの例でもよく分かりました。
東ロボくんは、平均偏差値以上の点数を叩き出すようになりました。
が、結局、東ロボくんは人間だったら簡単に分かる英語の問題を間違えてしまいました。
それは、文章の意味が分からなかったからでした。
それを読んで、本当の知能は言葉の意味や自分の置かれた状況から答えを導き出すものだと理解しました。

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