2016年1月31日日曜日

【なりきりマインクラフト #4】かまどごっこ

生の肉ばかりだと、空腹は満たせても、味覚の面で満足を得ることが出来ない。
そう思った、古賀しげるは、牛肉を焼いて食べたいと考えた。
そこで必要なのは、かまどである。
木のツルハシで、石を掘り起こし、丸石9個を集めて、石のかまどを作成した。


 肉を焼く前に、部屋が暗いのを何とかしたい。
そこで、松明を作ることにした。
松明は、かまどで木を燃やして木炭を作り、それを木の棒に刺して完成。



いよいよ牛肉を焼いてみた。
パチパチと肉が焼けて、身がはじける音がし、香ばしいにおいが漂ってきた。
まともな食事は丸一日ぶりになる。
古賀しげるは、赤い牛の肉が、焼けていき茶色くなっていくのを見ながら、口の中に
唾液がたまるのを、自分でも卑しいと思った。



 肉が焼けた。
中まで焼けたかどうかは、料理をしたことがない古賀には判断が着かなかったが、
見た目は焦げ目もついて、これは食べごろだろうという感じだった。
一口齧った、アツアツの肉汁が口の中にあふれた。
余りのうまさに、あわてて、一口目を飲み込む前に二口目、三口目と急いで齧りついた。
いつも、家に帰って食卓に座ると、ママお手製の料理が自動的に出てくる環境にいた古賀は、
自分で作った初めての料理(少なくとも彼はそう思っている)が、思いのほかうまくて感動した。
料理と呼ぶには、肉を焼いただけなので、お粗末だが、、、

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